Day 1(11月18日) 14:50 - 15:20 D(Room6)
公募
Operation / Monitoring / Logging 初級者
量子コンピュータを Grafana で監視する — 9割の普通の監視と1割の難しい監視
量子コンピュータの監視、と聞くと特殊な仕組みを想像するかもしれません。しかしクラウドから使う分には、その大半はごく普通の Web サービスの監視で成り立っています。
本講演ではまず、量子コンピュータを説明します。心臓部である QPU(量子チップ)は、回路を実行して測定することしかできず、メモリもストレージも持ちません。冷凍機・制御装置・古典コンピュータが揃って初めて計算機として動きます。つまり本当に「量子」なのは QPU だけで、だからこそ監視の大半は普通の仕組みで足ります。
大阪大学 QIQB の OQTOPUS では、投げられたジョブが AWS の API やコンテナを通り、オンプレの実行サーバーと制御装置を経て、絶対零度近くまで冷やされたチップに届きます。この流れを OpenTelemetry と Grafana で一気通貫に可視化した事例を、デモを交えて紹介します。
監視の9割は既存の仕組みで押さえられます。残る1割──QPU の健全性の監視は、まだ研究の途上です。難しい話はしません。量子は初耳という方も、その監視に興味がある方も、気軽にお越しください。
スピーカー
大阪大学 量子情報・量子生命研究センター (QIQB) 特任研究員。
SRE / エンジニアとして、量子コンピュータのクラウド基盤 OQTOPUS の監視を担当し、クラウドから実験室の冷凍機までを見ている。
1999年からトーセ、クライマックス、コナミでゲーム開発に15年携わり、20本以上のタイトルで基幹技術・開発ツール・CI/CD を手がける。その後 Codeer からキーエンスへ出向し、テスト自動化と開発基盤に従事。2025年に個人事業主として OQTOPUS の監視に着手し、2026年から現職。
Microsoft MVP 14年連続受賞。C# 読書会を200回以上開催。