CloudNative Days実行委員会によるブログ

CNDW実行委員会の鍋島です。開催まであと3週間を切りました!今回の記事では、Co-Chairの青山さん・岡本さんに、「Scaling Together」というテーマを軸に、今年の開催に向けた思いや見どころについてお話を伺いました。参加を迷っておられる皆さま、必見です!

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「Scaling Together」に込めた思い

――CloudNative Daysは2025年から2026年にかけて「Scaling Together」というテーマを掲げています。どのような思いが込められているのでしょうか。

青山氏: この言葉を選んだのは、2025年のKubeCon Japanの初開催がきっかけです。ここ10年ほどでクラウドネイティブの技術は大きく発展し、コミュニティも広がってきました。そしてKubeConの日本上陸によって国内のコミュニティがさらに盛り上がり、新しい人たちも加わってくるだろうと期待していました。

その中で、私たち自身もコミュニティと一緒に成長し、クラウドネイティブの新しい領域を開拓していきたい。その思いを表したのが「Scaling Together」です。特に「Together」には、コミュニティとともに歩むという、私たちがこれまで大切にしてきた価値観を込めています。

岡本氏: ちょうど、CloudNative Daysとして次に何を伝えるべきかを模索していた時期でもありますよね。

青山氏: 以前のテーマ「+Native(プラスネイティブ)」には、クラウドを単に利用するだけでなく、クラウドネイティブならではの考え方を取り入れようという意味を込めていました。

現在では、クラウドネイティブの技術や考え方も一定の浸透を見せています。そこで、次のステップとして、クラウドネイティブの領域やコミュニティをさらに広げ、発展させていく段階に来ていると考えました。そもそもクラウドネイティブには、スケーラビリティという重要な性質があります。その意味でも「Scaling」は、まさにふさわしい言葉だと感じています。

――KubeCon JapanとCloudNative Daysの最大の違いはどこにあるのでしょうか。

青山氏: KubeCon Japanの魅力は、グローバルなクラウドネイティブコミュニティと直接つながれる点です。世界各地のエンジニアが集まり、グローバルな技術トレンドや先進的な取り組みについて議論できます。

一方、CloudNative Daysは日本のコミュニティに根ざした活動を大切にしています。日本の企業やエンジニアが直面する課題には、日本ならではの事情もあります。CloudNative Daysは、そうした日本のエンジニアが抱える課題について、もっと気軽に話せる場でありたいと思っています。

AIの登場によって、クラウドネイティブは再び面白くなってきた

――お二人は、クラウドネイティブを取り巻く現在の状況を、どのように捉えていますか?

岡本氏: クラウドネイティブが普及した結果、今ではそれを意識しなくても、さまざまな技術を使えるようになりました。技術が成熟した証しであり、良いことだと思います。

ただ、一つ懸念しているのは、技術がどのような仕組みで成り立っているのかを深く探究する人が、以前よりも減っているのではないかということです。便利なサービスやツールが増えたことで、その仕組みを詳しく知らなくても、ある程度は使いこなせるようになりました。しかし、技術の仕組みを理解し、その可能性を探究することこそ、エンジニアリングの大きな楽しさの一つではないでしょうか。

青山氏: 私は、クラウドネイティブとは、クラウドの優れた性質を最大限に引き出すためのベストプラクティスだと考えています。ですから、技術や環境が変われば、クラウドネイティブも進化していきます。

少し前までは、クラウドネイティブの技術はある程度成熟し、安定期に入ったようにも感じていました。しかし、この1年で状況は大きく変わりました。

生成AIの登場によって、エンジニアができることは爆発的に広がりました。同時に、考えるべきことや守るべき領域も増えています。さらに、これまでエンジニアリングに関わってこなかった人たちも、AIを通じてソフトウェア開発に参加するようになりました。ある意味で、エンジニアリングそのものが大きくスケールしているのです。

この変化は、新しい技術的課題も生んでいます。例えば、AIエージェントを安全かつ効率的に動かすには、サンドボックス環境やゲートウェイ、オーケストレーションなどの仕組みが必要です。こうした領域にはまだ確立された方法がなく、新しいプラクティスを模索している段階です。CNCF(Cloud Native Computing Foundation)の取り組みにおいても、現在もっとも活発に議論や開発が進められている領域の一つでもあります。

私自身、コンテナ技術が登場したころのような、技術的なワクワク感を久しぶりに感じています。今、クラウドネイティブが再び面白くなってきているのです。

今年の見どころは、AIを支えるクラウドネイティブ技術

――今年のCloudNative Daysで、特に注目してほしいコンテンツがあれば教えてください。

青山氏: 今回のキーノートの多くが、AIワークロードに関連している点は、特筆すべき点かもしれません。生成AIの使い方といった表面的な話ではなく、AIエージェントを動かすための基盤技術に踏み込んだ内容になっています。

具体的には、エージェント基盤における認証・認可やゲートウェイ、マルチテナント環境での推論基盤の設計・運用、Kubernetesのスケジューリングなど、AIを実際のシステムで活用するために必要な技術を取り上げます。登壇いただくのは、こうした分野でグローバルに見ても先進的な取り組みを進めている方々です。

キーノート以外にも、AIを動かす基盤に関するセッションが数多くあります。AIを支えるインフラや基盤技術に関心がある方には、ぜひ注目してほしいですね。

岡本氏: 私が注目しているのは、AIの活用に欠かせないデータとコストに関するテーマです。AIを活用するには、データの集約・活用・保護に加え、限られた予算の中で効率的に運用することも重要です。こうした課題に取り組むには、クラウドやインフラに関する幅広い知識が求められます。

クラウドの利用が当たり前になった今だからこそ、安全性やパフォーマンス、コストは適切なのか、システムの仕組みを十分に理解できているのか、改めて見直す必要があります。すべての課題をクラウドネイティブ技術だけで解決できるわけではありませんが、その知識や考え方は、AIを安全かつ効率的に活用するうえでも大いに役立つはずです。

新しい技術やサービスが次々と登場する中、今何を学び、次に何に取り組むべきなのか。そのヒントをCloudNative Daysで見つけてもらえればと思います。

CloudNative Daysだからこそ得られる学びと交流とは?

――AIの急速な発展によってIT業界が大きく変わる中、エンジニアがCloudNative Daysに参加する意義はどこにあるのでしょうか。参加を考えている方々へのメッセージをお願いします。

岡本氏: まず、これまで参加したことがない人や若い世代のエンジニアに、ぜひ来てほしいと思っています。

クラウドネイティブの技術を当たり前のように使っている人ほど、その技術がどのような課題を解決するために生まれ、発展してきたのかを知る機会は意外と少ないのではないでしょうか。CloudNative Daysには、その発展を実際に経験しながら課題に取り組んできたエンジニアが数多く参加しています。そうした先駆者の話は、若いエンジニアにとって大きな刺激になるはずです。

もちろん、ベテランにも参加してほしいですね。AIによって技術の世界が大きく変わろうとしている今は、経験豊富なエンジニアにとっても、新しい知識や考え方を学ぶべき時期です。

若手もベテランも、それぞれの経験や知識を持ち寄り、一緒に成長していく。まさに「Scaling Together」を実践できる場にしたいと思っています。

青山氏: 私は、現地でしか得られない情報や経験に大きな価値があると考えています。

AIをどう活用するのか、AIを動かす基盤をどう設計するのか、セキュリティをどう確保するのか。今、多くの企業やエンジニアが、こうした新しい課題に試行錯誤しながら取り組んでいます。その中には先進的で面白いものがたくさんありますが、まだ成功とは言えない段階のものや失敗した経験も含まれます。だから、すべてがカンファレンスの発表として表に出てくるわけではありません。

そうした話は、むしろ休憩時間や廊下での立ち話といった、何気ない会話の中で聞けることが多いのです。セッションに加えて、ほかのエンジニアが何に悩み、どのような挑戦をしているのかを直接知ることができる。これこそが、現地に足を運ぶ価値だと思います。

また、CloudNative Daysではオンライン配信にも力を入れています。現地に足を運べない方でも、セッションを通じて最新の知見を得られるだけでなく、SNSをきっかけに交流の輪を広げることもできます。会場に来られない方も、ぜひオンラインで参加していただければ嬉しいです。

岡本氏: 特に今年は、多くの人が新しい技術を試しては見直してきた1年だったと思います。だからこそ、ほかの人たちが何を試し、何がうまくいって何がうまくいかなかったのかを知ることには、大きな意味があります。

また、CloudNative Daysはインフラエンジニアだけのイベントではありません。アプリケーション開発の担当者の中には「インフラは扱っていないから関係ない」と考える人もいるかもしれません。しかし、AIの活用が広がり、ソフトウェア開発のあり方が変わる中では、インフラやセキュリティの知識はこれまで以上に重要になります。専門領域にとらわれず、さまざまな分野のエンジニアに参加してもらいたいですね。

――本日はありがとうございました。今回のCloudNative Days、すべてのITエンジニアにとって学びが深い内容になりそうです。 現地参加・オンライン問わず、ぜひお気軽にお申込ください!

スーちゃん
トゲくん

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